アーリーリタイアを目指す独身貴族

30代独身男性です。近々FIRE(やセミリタイア)予定です。

ジェレミー・シーゲルの株式投資 第4版の感想1(7章まで)

似た本がいくつかありますが、この緑色のやつです

以下面白い、参考になる点をつらつらと書きます

”→”から先は私の感想・意見で、その前の文章は、ざっくり要約です。

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p.18 1900-2006までの年率リターン

(Global Investment Retuens Yield bool 2007、たぶん以下と同じ?

https://www.credit-suisse.com/media/assets/corporate/docs/about-us/research/publications/credit-suisse-global-investment-returns-yearbook-2021-summary-edition.pdf )

 

MAXスウェーデンの8%、MINベルギーの2.7%

アメリカは6.5%、日本は4.5%くらい

100年以上の長期間のデータにも関わらず、国によって大きな差がある。

 ネットだとアメリカ株100%投資、長期で6~7%のリターンは確定などと言ってくる        

 人がいるが、ベルギーや日本のように長期的なリターンが想定より下がる可能性は十 

 分にあるのでは?

 

p.34 推奨AA、リスク許容度に応じて、

保有期間10年なら、株のweightは40~110

保有期間30年なら、株のweightは70~140

 

p.43 S&P500のトリビア

1941~43年の指数平均値を10になるように設定したらしい。

1957年から公表する際に、株価が50ドルくらいだったので、指数の上昇と株価の上昇が両方とも1ポイントくらいになるように、逆算した結果みたい

 

pp.50-69 セクターについて(直近50年の分析)

SP500のリターンは当該期間は11%

IT、金融はSP500構成比率は増やしているものの、セクターリターンは平均的

エネルギーは構成比率は減ったが、リターンは12.87%と良い

MAXヘルスケアの13.7%くらい、MINは素材の8.5%くらい

→セクターアロケーションで、アクティブリターンを得るのは難しそうな印象

 

シーゲルはp.68で新興企業の割高さがリターンの低下原因でないかと指摘している

→ITなど業種特性として、利益のボラが大きそう(all or nothing)なので

 その点、ヘルスケアや生活必需品は確実性が高い。つまりS&P500に入れるくらいの

 事業規模になった時点でITがすでに割高ということだろう(逆に言えば、ITは小型株

 効果が大きいのかもしれない)

 米国株の分析しかないのはなぜだろう?GICSなら他国でも分析可能なはずだが。。。

 

p.76 キャピタルとインカムの課税の違い

通常アメリカではCapTax<IncTaxらしい。but税引き後でも高配当株のリターンは低配当株よりも高いらしい(9章)

→行動ファイナンス的(つまり心理的な影響)なアノマリーかも?

 高配当株の重税を嫌って、投資家は避けることで、割安になっている可能性

 

pp.110-111 全額配当と内部留保の件

株価は常に将来の配当総額の現在価値に等しいのであって、利益の現在価値ではない

株価100ドル、利益=要求収益率=10%の前提、全額配当の例だと理論株価100

だが利益の現在価値方式だと(ROE一定だと?)現在価値は無限大、つまり利益のPVを考えるのはおかしい

→これは配当割引モデルはよく、例えばFCFEモデルはダメだということだろうか?

 普通に考えると残余利益モデルでも理論株価100なのだが、、、

 

p.114 ストックオプションの費用計上の話

昔は費用計上不要でバフェットが切れたらしい

カルロス・ゴーン問題とかにもつながる話だよね

 

pp.121-126 過去12ヶ月報告利益に基づくPER(1871~2006)

平均は14.45、MAXはITバブルの頃で47くらい、MINは1916、1950年?くらいの5

ITバブルを除くと概ね、10~25のレンジっぽい

株式益利回り(PERの逆数)とその後のリターンには重要な関連性がある

(過去5年の平均PERで次の5年の実質利回りを回帰分析するとR^2が0.25)

 

→SP500は足元、実績PERが約40,予想が23

https://www.wsj.com/market-data/stocks/peyields

この水準はfactsetの以下資料のpp.27-28を見ても分かる通り、高い

https://insight.factset.com/sp-500-earnings-season-update-april-30-2021

金融緩和されているとはいえ、米国株ハイレバ投資は危険な気がする

(まぁ最後は投資は自己責任だし全力派も否定しません。私はチキンなので、、、)

FEDモデル(予想益利回りと長期国債金利のスプレッドモデル、)の話があるが、これだけ各国でマイナス金利の話があるなかで有効なのだろうか???

 

p.132 株価指数時価総額、住宅価格の関係はない

バフェット指数とか有効という人もいるが、そうではないらしいです。全企業に占める上場企業の割合や負債比率、本籍地をどこに置くかなどに依存するため

→表7-1の各国の違いをたしかにあまり関係はなさそうだが、ある程度まとめた場合は

 どうなのだろうか?例えばdeveloped country全体などアメリカに本籍をおくか、

 イギリスに置くかを変えることはあっても、途上国に置いたりはしなそう。

 全企業に占める上場企業の割合や負債比率は時系列でそんなに変化するのだろうか?