アーリーリタイアを目指す独身貴族

30代独身男性です。近々FIRE(やセミリタイア)予定です。

ルビコン川を眺めてる(退職するか悩んでます)

自分の気持ちや状況を整理するために書いてるので、特に有意義なことは書かれてないです。すみません

 

後には引き返せない決断を行うことをしばしば、「ルビコン川を渡る」と表現しますが、今の私はルビコン川を眺めてる。そんな状態です。

 

なにを悩んでるかというと会社を辞める(正確には会社員を辞めてFIREするか)どうか悩んでます。

 

身バレしない程度に私の状況を書くと、

  • 純資産は3000万以上
  • 月の生活費は5万くらい
  • 金融業界の会社員で年収は1000万弱
  • 仕事は熱中するほどではないが別に辛くもない(重要)
  • FIREしても治験やポイ活等で一定の収入はあるはず

 

元々なぜ”今年”FIREしようと考えていたかというと、

  • 会社が今まで在宅勤務を認めていたのが、徐々に出社に戻そうとしていること
  • 上司が変わるなど仕事が大変になりそう

というのが主な理由でした。なぜ悩んでるかというと、出社に戻すと言っても想定よりはゆるくて、そこまでオフィスで働かなくてよさそう。(去年引っ越ししたのですが)引っ越し先からオフィスまでの通勤が辛いと決めつけていたが、やってみると意外としんどくない。

前の上司より仕事しやすそうなど、あれ、”今年”辞めようとしていた理由が実はないんじゃないかな~という気が今更になってしてきたからです。

また、相場環境も最近良くないですよね?FIREをすると追加入金が出来なくなるので、安くなったところで買えなくなるのは損だなと感じています。

 

ただ、勘違いしてほしくないのは別にFIREが失敗するのを恐れているわけではないです。私の場合は4%ルールだと必要額は、年間生活費60万の25倍である1500万です。下落した今の状況でも倍以上の資金がありますし、金融機関で働いているので一定のリテラシーはあるので、無茶苦茶な取引して大損という可能性も少ないです(メインの投資対象もインデックス投信ですし)。なので、”今年”FIREするかはともかく、どこかでFIREはするし、失敗する可能性はかなり低いと考えています。

 

問題は、次の1年間働くことによって得られる追加的に得られる限界利益と発生する限界費用を考えてどちらが多いのか、自分の正確な気持ちがわからないということです。

(ここでいう利益は金銭的なもの以外も含めています)

 

1年働くと、私の場合ざっくり600万くらい資金が増えます。

一方で当然のことながら、時間を失ったりストレスがかかります。

ただ、私の場合は(多くのFIREやセミリタイアする人と違って?)仕事がすごい辛いとかしんどいというわけではありません。自分が希望した部門と職種で働けていて人間環境も良好です。なので現時点で幸福度が100点中80点くらいはあるイメージで十分満足できています。

 

問題は働いて600万得て、将来それが複利等で増えていき例えば1000万になった時に与えるFIRE生活が少しrichになる効果と(前述の通りあまり大きくない)仕事のストレスや失われる時間を考えた時にどちらが多いのかよくわからないという問題です。

(私の場合、そこまでお金のかかる趣味などもないため追加的に得られる将来の1000万がどの程度幸福に寄与するのかも不透明)

 

年初は辞める気満々だったのですが、最近は辞めるのと辞めないのとどちらが良い選択なのか分からなくなってきました。

(とは言っても80点or85点くらいの選択だと思うので、どちらも悪くないと思うので、正解が分からなくてモヤモヤしてるだけで、追い込まれて辛いというわけではないです)

 

 

マネックス証券広木隆さんが書かれている理論株価モデルを再現してみる

今回は以下記事にある理論株価モデルを再現してみます。

 

media.monex.co.jp

 

マネクリのグラフ

 

まず、データを取得します。Robert Shiller先生のHPは以下のリンクです。

http://www.econ.yale.edu/~shiller/data.htm

 

 

赤枠で囲んでいるリンクをクリックするとie_dataという名前のエクセルがダウンロードされます。

今回使うのはDataシートです(一応ディスクレイマー等も読んでおきましょう)

1871年からデータが格納されています。広木さんの記事でも1871でしたね。

 

ここでX列9行目に=D9/(G9/100+0.03)と入力します。

 

D列はS&P Estimated Earnnings

G列は10債の金利(%になっていないので100で割る)

0.03は広木さんがリスクプレミアムの水準として3%を仮定しているからです。

2021年12月までデータが入っているようなので、これを1820行目まで伸ばします。

これとB列にあるSP500の値をグラフにしてみたのが以下です。

縦軸を対数目盛にするのもお忘れなく

(わかりやすさのため、別シートにしてます)

 

 

どうでしょう?バッチリ再現できているのではないでしょうか?
(PriceがSP500で、Valueが先程の数式による理論株価

 

広木さん独自のモデルというわけではないので、特にこういう記事書いても問題ないと思っていますが、規約等に違反しているようであれば削除しますのでダメならご連絡ください。

 

インデックス投資とゲーム理論

インデックス投資における適切な議決権行使問題について考えます。

(あまり深く考えてない雑談的な記事です)

 

前提:

  1. 資産運用会社の投資スキルは等しくTE水準も同じ
  2. 適切な議決権行使をするにはコストが発生する
  3. 適切な議決権行使によって企業価値が向上する
  4. 2のコストの総和より3の企業価値向上の総和の方が大きい
  5. 自社だけが適切な議決権行使をしても結果に影響しない
  6. インデックス投資家はfeeで投資信託(資産運用会社)を選ぶ

まず、簡単に議決権行使について解説します。個別株を取引してる方は株主総会が開催される時に、この議案に賛成ですか?反対ですか?という用紙が届くと思います。

アレの話です。

 

前提の妥当性

  • 前提1については、厳密には不成立ですが、概ねTE水準も同程度とお考えください(これがないと、オペレーションミスをしない、TEが低い資産運用会社を選ぶとか当たり前の話が出てくるので)
  • 前提2については自明に成立しますよね?何も考えずにすべて賛成するのと真剣にこの議案がいいのか考える場合には当然時間等がかかりますので。
  • 前提3も真剣に考えた結果裏目に出るケースもあるでしょうが、平均的には企業価値は向上するでしょう。
  • 前提4は前提3の補足的な仮定で、各機関投資家が意思決定に払うコストの和より、企業価値向上の和の方が大きいという仮定で、これは適切に選んだところで企業価値がほとんど向上せず、意思決定コストのほうが大きいと経済全体としてやる意味がないので入れています。
  • 前提5は、議決権行使は多数決ですので、一社だけが反対しても他社が何も考えずに賛成だと議案は通ってしまうという話です。今回は適当に全部反対するケースは考えてないです。実際、株主総会の議案は賛成されることが前提だからです(個人投資家の変な議案は除いて、一般的には賛成多数です)
  • 前提6は多くの人がそうだと思います。実際slimシリーズなど信託報酬が低い会社が人気ですし、普通に考えて同じインデックス運用ならfee低い会社を選びますよね。

 

囚人のジレンマ的な話

さて、貴方が機関投資家インデックス投資信託を運用する立場)なら、適切な議決権行使を行うべきでしょうか?

ゲーム理論的に考えてみましょう

こちらについては、状況を考えると分かると思いますが、NAVの部分について補足。
NAVは純資産総額の意味です。この件においては投資信託が持っている株の時価総額くらいの意味です(厳密には違いますが今回はこれでOK)。

  • 左上のケースにおいては、勢力は同じなのですが、企業価値が向上したため株価が上昇した結果、NAVが増えます(パレート最適
  • 右上は企業価値も増えないし、他社にシェアを奪われ踏んだり蹴ったり
  • 左下は一番ズルく立ち回ったケースですね
  • 右下はみんなが自分だけ損することを警戒したケース(ナッシュ均衡

 

ちなみにGPIFは適切な議決権行使を含むESG(SDGs)に積極的ですが、GPIFの場合はシェアを他者に奪われるという危険性がないため上記のフレームワークとは異なります。純粋に適切な議決権行使にかかるコストと、やった場合の企業価値向上を比較して、一般の資産運用会社の行使具合によりますが、GPIFは規模が大きいのでおそらく後者のほうが大きいでしょう(だから、GPIFは近年そのあたりに力を入れてるのでしょう)

 

解決策?

ナッシュ均衡点の右下からパレート最適の左上に行くにはどうすればいいでしょうか?

一つの解決策としては、法令等で義務化することですね。

このあたりが近年、金融庁が資産運用会社に議決権行使についてあれこれいう背景ではないでしょうか?ただこれも、本当に適切な議決権行使かどうかは難しいので、それっぽい規定だけ作って実際はコストをかけずに左下に行こうとする会社も存在すると思いますし、そんなとこまで政府が企業に干渉していいのか?という気もします。

 

 

iDeCoって得なのか?優待クロスに対する優位性を検討する

iDeCo、以下単にidecoと書きます。

 

 

こちらが得なのか考察します。

検討のポイント

・優待クロス、配当クロスなどのキャリーと比較

・なにかあっても没収されない点は評価しない

・受け取り時に課税される可能性がある点は考慮しない

idecoに係わる諸手数料は考慮しない

・CFDは原則、国内証券会社で行う

・優待クロスしたときの優待品は非課税と仮定

・運用益非課税メリットは評価してるケースとしてないケースがあり

(前半の分析では考慮してなくて、後半の分析ではidecoは非課税、CFDは課税)

 

最後の点に関しては、特定口座源泉徴収ありなら同値撤退等でどうとでもなる。特定口座源泉徴収なしで20万非課税枠があるからです。idecoの取引金額等で発生する運用益であれば上記を考えればメリットとは思いません。もちろん同値撤退が出来ない程度の規模ですでに投資しているなどそういう人は別かもです。どの程度からこの水準なのかは私にはわかりませんが、そのレベルならidecoなんてあろうがなかろうが少額過ぎて・・・という気が。

 

さて、idecoは雑にいうと投資した金額の20%程度が減税によって還付される代わりに60歳まで拘束されるということです。つまり流動性放棄したことで貰えるプレミアムってことです。

正確には年収等にもよるでしょうし、引き出し可能時期は将来変わるかのうせいがあります。シミュレーターもあるので、適宜参照してください。

【公式】かんたん税制優遇シミュレーション|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】

 

私は若い人はidecoはnegative、高齢者はpositive

遺産の残す相手がいる人はposititveだが、独身等はnegativeというのが基本の考えです。この点については自明なので特に説明不要だと思います

 

元本保証系商品へ投資した場合

 

さて、もう少し深く考えてみましょう。idecoを選ばなければその分、手元cashが増えるため、優待クロスや配当クロスのキャリーを得られる取引の原資にあてれます。

さて、60歳までの残年数がn、優待キャリーの利回りがa とすると、資産1単位をidecoに投資して、翌年20%還付されるとすると、60歳のときの非課税効果による増加資産は

idecoあり: 0.2*(1+a)^(n-1) 

となります(税還付分をキャリーの原資にあてれる点に注意)。

 

一方で、idecoをやらずにそのまま優待クロスをした場合

idecoなし:1*(1+a)^n -1

となります。

この結果をまとめると次のようになります。優待利回りは人や資金規模等によって(ideco選択の有無により発生する追加的な)利回りが違うので1%~6%まで用意してます

地雷銘柄踏んだらマイナスやろ!とかあると思いますがあくまで期待リターンなので。

 

表1

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これをみると分かる通り、キャリー水準が高いほど、残存年数が長いほど、idecoは不利でクロス戦略が有利です。

さて上記分析をみて、いやいやideco投資信託を買えるのだから、その上昇分があるでしょと思う方もいらっしゃるでしょう。そのご指摘は正しいです。ただ、話は少し複雑です。

 

CFDのコスト等の解説

 

まず、簡単のため、無リスク金利を0とし、国内投資家が日経平均idecoで投資する場合を考えてみましょう。この場合、優待クロスを行う投資家はCFDでその投資行動を代替できます。また、無リスク金利は0ですから追加的なキャリーコストはありません。

次に外国に投資する場合を考えます。

株式リターンを分解して、

local equity risk premium + country risk premium + risk free rate

と考えた場合、最後の項は一番安全な国の無リスク金利、真ん中はその安全な国と投資対象国の信用リスク、インフレリスク等の差に起因するプレミアム、最後はその国の債券と株を比べたときの株式のリスクに対応するプレミアムといえます。今は無リスク金利は0と考えましょう。さて、投資信託の場合CFDと違い、高金利通貨でもキャリーコストは当たり前ですが発生しない一方で、CFDの場合はキャリーコストが発生します。coutry risk premiumに日米金利差による期待リターンの違いがでてるってことですね。

 

下記等をみていただけるとわかりますが、日本のように金利が低い国だと取られない一方でアメリカなどのように比較的金利が高いと多くコストがかかります。

くりっく株365の実績|取引概要|くりっく株365とは?|くりっく株365公式ホームページ

【取引所CFD(くりっく株365)】金利相当額/配当相当額 | 岡三オンライン-岡三証券株式会社が提供するネット証券サービス

優待クロスの原資と同等額のエクスポージャーを取るのですから、レバレッジ比率的に発注できないというのもないでしょう。

問題は同値撤退ではCFDでは相殺できない。あるいは信用取引の買いだと(無リスク金利が日本のように0だろうと)通常信用金利が発生します。

 

以下はCFDをイメージして議論します

CFDと現物株の場合、損益通算は通常できませんが、例えば大幅下落時に、CFDの買い、信用売りをして、株価が上昇すれば、損益を株からCFDに移せます。もちろん、上がるとは限りませんが、その場合は再チャレンジすればいいという考えもあります。

また、そもそもCFDは20万円以下なら申告不要なので、いい感じに利確等をのタイミングを調整していればideco代替程度の金額ならOKという可能性もあります

(税については、ケースバイケースなので税理士等にご確認を)

 

CFD課税等を考慮した分析

 

今回は簡単のため、税金払う前提で議論しましょう

n : 60歳までの残年数

a :優待クロスの利回り

r : 株式のトータルリターン(現物で投資していた場合のリターン)

c:日米金利差による金利相当額の支払いコスト率

t:実効税率

 

idecoあり: 0.2*(1+a)^(n-1) + (1+r)^n 

となります(税還付分をキャリーの原資にあてれる点に注意)。

 

一方で、idecoをやらずにそのまま優待クロスをした場合

idecoなし:1*(1+a)^n + (1+(r-c)*(1-t))^n -1

第二項が難しいので説明します。まずrは現物で投資していた場合のリターンなので、CFDの場合は金利相当額の支払いが発生します。これがcです。

今回CFDについては利益に対して税金が発生するので、(r-c)に税金20%取られた後の

(r-c)*(1-t)が実質的な利益です。これを複利で増やしていきます

最後に-1がいるのは証拠金取引だからです(想定元本分の返還)。

 

結果はこちら

r=6% c=2% t=20%としてます。

表2

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今回はかなり赤色(ideco有利)が増えましたね。

優待クロスで稼ぐより、株の期待リターンが高い場合はidecoが有利です。最初に注意書きしてましたが、優待利回りの方は非課税前提なので、そちらも税金を払うとするとさらにidecoが有利なケースが増えます。

 

CFDのキャリーコスト(金利相当額)が重要なようです

金利相当額が低くなっていくと、以下のように優待クロスが有利なゾーンが増えます。といってもCFD課税前提だとidecoが有利ですねぇ

表3

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ご参考に海外CFD使って、総合課税にして、実効税率下げたろ!とかってひともいるでしょうから参考に10%の例(上記は20%)も載せます

表4

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やはり金利コスト控除したときの期待リターンと優待利回りの差が重要ですね(当たり前)!!

 

現物の期待リターン低いも見ておきましょう

表5

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まとめ

・CFDの税金を払わないで済むケースでは50代など意外は優待クロスが有利(表1)

・優待クロスの選球眼がいい人は課税考慮しても優待クロスで

・株の期待リターンが高いと予想される人はideco

 

注意

上記の分析は資金拘束されるリスクは考えてませんし、人によっても感じ方は様々なので上記表を参考にしつつ、上手く自分の感性とmixして使ってください。

これはあくまで一年目の話で、二年目以降も年数が下がった状態で計算する必要があります(今30歳の人は1年目は残存年数が30のところをみるわけですが、40,50になったら20、10の部分を見ればよく、縦列でみた時に、idecoが有利か優待クロスが有利かは変化してないことが多いので、1年目しかやってないから使えない分析というわけではありません)

 

数式的にも込み入ってますので、ミスが有っても許してください。

 

 

レバナス投資はインデックス投資ではないのか?

結論から言うと、私はインデックス投資だと考えています。

妥当なインデックス投資の定義として満たすべき条件を考えましょう。

少なくともMSCI_ACWI、S&P500や日経平均などに連動するETF投資信託に投資している場合、インデックス投資と呼ぶべきでしょう。ここに異論がある方はあまりいないと思います。

 

さて、反対派の意見として、色々あるとおもいますが、例えば以下があるでしょう

①NADAQ100は十分に分散されていないから

②目論見書に特殊型(ブル・ベア型)と書かれているから

CAPMの市場ポートフォリオNASDAQなどの一部のセクターだけではないから

レバレッジがかかっていて、インデックスとリターンが乖離するから

 

まず①ですが、これはあまり説得力がないでしょう。十分に分散されているかは主観ですし、人によってはS&P500は十分に分散されていないから、ACWIを買っているでしょうが、S&P500に投資しているのに、インデックス投資でないというのは変ですよね?

 

次に②です。これは一つの理屈としてそうでしょう。では目論見書のルールが変わり、

インデックス(ブル型)であるとか、インデックス(レバレッジ型)という表記に変更されたら、その日からインデックス投資だとみなすのが正しいのでしょうか?

法律的にはそうでしょうが、私達が議論しているのは経済的実態ではないでしょうか?

 

さて、③です。こちらについてはそもそも、S&P500やACWIも市場ポートフォリオではありません。

以下は大和証券の解説ですが、株式だけでなく、債券やその他のリスク資産を含みます。なので、MSCI_ACWIも市場ポートフォリオでないため、インデックス=市場ポートフォリオとしてしまうと、誰もがインデックス投資してないことになるので、これは条件として厳しすぎておかしいです。

 

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マーケットポートフォリオ | 金融・証券用語解説集 | 大和証券

 

 

最後に④です。こちらが一番、核心だと思われてる方も多いと思います。

まず、レバレッジとはなんでしょうか?FX,先物やCFDはレバレッジを活用した取引として有名ですが、例えば、

case1:借金はどうでしょうか?資産1000万の人が、2000万借金してETFに投資している場合、普通に考えるとレバレッジ3倍と思うでしょう。私もそう思います。

ですが、このひとが買っているのは通常のETF投資信託ですから、買っている商品自体は同じなわけで、資金の属性が違うだけです。

では次に、

 

case2:不動産や絵画などで資産が1億程度あるが、証券口座には100万しかないひとが、先物日経平均を200万円分ポジションを取る

こちらはどうでしょうか?純資産の範囲内ですから別にレバレッジがかかっていないと思う人もいるでしょう。

 

case3:資産100万の人が月末ボーナスが100入ることを見越して、月初に200万ポジションを取る。

 

case4:地方公務員等、首にならない可能性が極めて高い人が、純資産以上のポジションをとる(つまり人的資本が将来お金に交換できると確信できるからその分投資する)

 

これらは資金属性は違いますが、経済効果的には取ったポジションに相当するインデックスリターンが得られる(または損する)だけで変わらず、レバレッジがかかっているとみなすかどうかは人によると思われます。

 

さて、さらに想定される反論として、「いやいやレバレッジがかかっていない投信を200万買うのと、レバ2倍の投信を100万買う時は、リターンの挙動が変わるでしょ」

このようなお考えもあるでしょう。

しかし、よく考えてみてください。それは日次リバランスの問題なのです。例えば資産100万ある人が借金して200万円分ETFを買い、(通常の意味で)レバレッジ2倍になるように日次リバランスをすれば、単純に現物をbuy&holdしてる人とはリターンの挙動が変わります。これはレバレッジETFを買っているかどうかではなく、レバレッジを固定するように日次リバランスをするかどうかの問題です。

では、リバランスをしている人がインデックス投資家ではないかといわれるとそうではないでしょう。

例えば、タワマンを1億のローンで買い、時価が9000万、証券口座に2000万あって、2000万円分ETFを買ってる人は実は純資産が2000+9000-10000=1000万しかなく、レバレッジ2倍なわけです。じゃあこの人が日次リバランスしていたらインデックス投資家ではないでしょうか?

 

私はそうは思いません。

 

 

 

 

 

マーケットディーパーのTQQQ(3倍レバナス)に関する動画の疑問点

元動画はこちら、29分ごろから

https://www.youtube.com/watch?v=KP80Nx--VAg&t=2642s

 

はじめに言い訳

経歴的に岡崎さんはすごい詳しいだろうし、私はあまりマーケットメーカーについて、詳しくないのであまり自信はない

 

登場人物整理

まず、登場人物について整理しようと思います。

 

個人投資家(TQQQを買ってる人)

・Proshares(TQQQを運用している会社)

・ゴールドマン、ソシエテ等(ProsharesとIndex swap契約をしてる外資系証券)

・マーケットメーカー(TQQQの流動性を供給してる人)

・option trader(後半に出てくるput やcallを買ってる人、企業)

アービトラージャー裁定取引をする人、企業)

・プライムブローカー(レバレッジ取引をする人に与信する外資系証券)

 

どうやってこの人達が利益を得るか

個人投資家:TQQQを安く買って高く売る(売りたい)

・Proshares:日本で言う信託報酬に該当するfeeを個人投資家からもらう

・ゴールドマン、ソシエテ等:index swapは通常feeがかかって、契約している想定元本に応じて、Prosharesのファンドからお金を貰う

・マーケットメーカー:ここは詳しくないから間違っていたら、ごめんなさい。流動性を提供(板を厚くする)ことで、インセンティブ等をもらう(以下は東証の資料)

https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/market-making/nlsgeu000002vwg1-att/nlsgeu000002vz4q.pdf

index swapの取引業者がマーケットメーカーをしている場合もあるが、チームとしては別れているはず

・option trader:色々手法はあるが、optionの売買で利益を得る

アービトラージャー:option traderと兼ねてる場合あり。

理論上の価格と比べて不当に高くなったものを売って、もう片方を売る。例えば、日系平均先物が今の現物価格から計算される値より不当に高い場合、日系平均先物を売って、現物を買えば儲かる。optionならput call parityなど

上の動画だともう少し広い意味で日系平均とJPX400を比べて片方が割高で片方が割安みたいなケースも含めて、アービトラージと言ってる。厳密にはこれはアービトラージでなく、単なるアルファ追求だが業界でもしばしば真のアービトラージ機会は少なすぎてこのような言い回しはしたりもする。

・プライムブローカー:optionや先物等をする人に与信することで、取引をしてもらい売買手数料等をもらってるはず。あと、総合的に事務管理してるのでそれでfeeをもらってるはず(ここもあまり詳しくない)

 

動画について

①index swap

35,36分ごろですが、index swap取引相手がどうやってるのか分からないとありますが、これはおそらく普通にポジションをもってるだけと思います。index swap相手の証券会社の方でonbalance、レバをかけるには通常先物を使います。index swapは先物よりコストが高いです。いっぽう先物では流動性等が低い商品でもindex swapはやってもらえます。TQQQができたのは10年以上前ですし、NASDAQ100先物流動性等がTQQQの運用的に不十分なのでindex swapをしていると推測します。

 

②ITMポジション

37分~、この辺はあまり感覚ないですが、総建玉のうち期近が多いのはふつうだし、TQQQは下がっているし、今後も下がる見通しの人が多いでしょうから、putが多いだけと感じます。SPYのcallが多いのはTQQQのputを単独で持つと、上がったときに勝てないので相対的に下がりそうなTQQQのputを持って、相対的に上がりそうなSPY callをもって、相場全体の動向によらず儲けようoption traderは考えているのではないでしょうか?この動きはマーケットメーカーは関係ないはずです。なぜならマーケットメーカーはあくまでETF流動性を提供しているだけなので。

動画内で岡崎さんはマーケットメーカーと上記のアービトラージをしているのでは?と言っています。個人的には同じ会社でも別の組織がやっていると思いますし、別にそれはProshares側には利益はないので、こういうアービトラージャーがいるからと言ってマーケットメーカーを儲けさせるための商品というのはおかしい思う。

上記のような現象はTQQQに関わらず、SP500と日系平均、日系平均とTOPIXとか色々なところで発生しているので。

③プライムブローカー

43分頃のプライムブローカーのくだりは、こういうアービトラージャーは通常レバレッジをかけて取引をします。それの管理、与信を行ったりするのがプライムブローカーで外資系証券会社がプライムブローカービジネスもやってます。

ただこれを裏を引いてるというのはどうなのでしょうか?新しい投資商品ができてそれが人気になれば、当然それに派生するoptionも出てきますし、売買が活発になれば証券会社は儲かります。Prosharesが証券会社を儲けさせるためにTQQQを作るということはないでしょう。

 

疑問点等

繰り返しになりますが、TQQQをつくるProsharesにはわざと割高な商品を作ったり、TQQQホルダーを損させるあるいは利益を減らすようなインセンティブはないので(同じような運用をしていてTQQQだけパフォが悪いと他の会社のETFに投資家は鞍替えしてしまう)、index swap等を使っているのも理由があるでしょうし、マーケットメーカーやプライムブローカーに対して、Prosharesが得をさせるような動きをする理由はないと思いますし、裏で糸を引いてるとかそういうレベルのことはないと思いますが岡崎さんはあると思っているようなのでもう少し詳しく聞きたいなと感じました。

もちろん、アービトラージャーはいるでしょう。でもそれは現実の非効率な市場ではアービトラージ機会があるので、それを追求する業者がいるのは当然でしょう。また、真のアービトラージの機会は少ないので、それをいち早く見つけるために各種設備投資等もやっているはずです(計算スピード命の業界でしょうから)

 

 

 

 

 

安楽死について調べてみた→無理そう

Remark:本記事において、安楽死をいうのは単に苦痛なく死ぬ方法というニュアンスで使用しております。ご了承ください。

セルフでない安楽死について検討

自分の人生をコントロールする際に、死と向き合うことは重要です。

ただ延命したいのではなく、健康に楽しく生きたいわけですから。

セミリタイアやFIREを考える際に、長生きリスクや病気のリスクをヘッジする方法として安楽死がありますが、日本では認められていません。スイス、オランダ、アメリカなど一部の国や州で認められていますが、調べた限り外国人も自殺できるのはスイスのみのようです。

スイスにはEXITとDIGNITASという主に2つの団体がありますが、EXITは外国人は無理なようです。なのでDIGNITASについて調べてみました。

(ちなみにDIGNITAS的には安楽死ではなく、自殺の支援だそうです。イマイチ違いがわかりませんが、利発的な自殺ほう助がスイスでは禁止されているそうなので、それが影響しているのかもしれません)

 

まずDIGNITASの公式HPからパンフレットで条件を確認します。すこし行き方がわかりにくいので、リンクを置いておきます。

http://www.dignitas.ch/images/stories/pdf/informations-broschuere-dignitas-e.pdf

 

重要なのはp.6にあるPrerequisites(前提条件)です。

前半のDIGNITASのメンバーであることやsound judgement(意思決定能力があること)や最低限の身体能力があることは、当然ですね。問題は後半で、平たく言うと重い病気や障害がないとダメということです。もしかすると、orでつながれていて、unbeatable and controllable painとあるので、身体に関係なく、病気もなくても単に主観的に生きてるのが辛いとさえ言えばいけるかなと思ったのですが、その後にcopies of medical reports という記載もあったので、たぶん無理なのではないかと思っています。

(ちなみに費用は200万くらいだそうです。スイスに一時的に住む必要があるからですかね?けっこう高いです。。。)

→つまり、健康だけど死にたいというのは無理っぽい。

 

もし誤読がありましたら、詳しい方教えていただけると幸いです。

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セルフ安楽死について検討

私は医療関係者でないので、正直どの程度正しく書けるが自信がないのですが、セルフ安楽死するには、ラフに言えば、死ぬための薬剤をどうにか手に入れて注射すればよさそうです。

まず注射についてですが、これは調べた感じ、生理用食塩水などで何度か練習すれば打てるようになるみたいです。youtubeで注射の打ち方動画ありますしね。

次に死ぬための薬剤ですが、これは塩化カリウムが一般的?みたいです。どことなく入手しやすそうだし、場合によっては実験的につくれそうなので、いいかなと思っていたのですが、どうやら、塩化カリウムを使うのはけっこうな苦痛が伴うらしく、事前に麻酔などで意識を奪っておかないといけないそうです。そうするとセルフで使うには難しい気がします。。。

調べた結果、バルビツール酸誘導体なるものが一番良さげだったのですが、以前は日本でも睡眠薬とうで使われていたそうなのですが、副作用等の関係で、今ではあまり使われていないそうです。ただ、メキシコから手に入れられるという記事もあったのですが、詳細よくわかりませんでした。。。薬学系の知識がなくて、辛い。。。

頑張れば、入手できるのかもしれませんが、pdfに熟練技術もいると書いてあるので、セルフで素人がやるのはけっこうハードルが高そうです。

→やっぱ無理そう

死ぬ権利を認めて ある運動家の思い - SWI swissinfo.ch

https://mcm-www.jwu.ac.jp/~s-nagata/PDFfiles/Basicbiolab/euthanasia.pdf

 

結果的に調べてみたけど、かなりハードルが高そうというしょうもない結論で大変申し訳ありません。詳しい方がいれば教えていただけると幸いです。なお上の記事の中で

最新の安楽死マシンなるものが掲載されてました。誰もがいつ死ぬかを自由に自己決定できる社会が実現してほしいと願っています。

 

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